2023年01月23日

「姉さん、事件です」

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 ズルコバズルコ先輩は、どんどん株が上がっていくタイプ。

 魔導剣士絡みのクエストって、じわじわした面白さがありますね。
 登場人物の大半がタルタル、たまに出てくるエルヴァーンもちょっと変わったタイプなので、コミカル系のお話なのかな?と思わせておいて、実は色々人間関係の綾があるという。
 アムチュチュ様の「人の重みをルーンに刻みなさい」という言葉が、ちょっと意味深。

 INV.ワークスはアムチュチュを中心にした職能集団ですが、親方弟子の徒弟制度というよりも技術系ベンチャー企業みたいな空気なので、そこで繰り広げられる人間模様は、オンジョブトレーニングで経験を積んでいく若手社会人のお仕事物語という趣があります。



★★★

 実は真面目で優しいけど心の弱さと傷を謎言動で隠しているズルコバズルコ、責任感が強いけど一人で抱え込んで裏目に出がちなミコルル、ウデはあるけど自分のやりたいことしかやらないオクタヴェルノ、彼らを家族のように見守るデキる上司アムチュチュ。お仕事物語がひとりでに湧いてきそうな組み合わせですよね。
 オクタヴィアンはさしずめ、滅多にドラマに出てこない会長とかか。大御所俳優がキャスティングされて初回と最終回だけ出たりするやつ。

 ズルコバズルコはミコルルの生存を知らないはずだけど、実はどこかで感づいているのでは?と思わせるような演出になっていますが、「プリオーデイン〈天明の匣〉」「エピファニー〈真意〉」の彼の言動を見ていると、どっちでもいい、というか、ミコルルに対する彼のこだわりが解放されたということが大切なのかなと思います。
 ズルコバズルコは、ずっと「姉ちゃんとの関係」で生きてきたところがたぶんあって、頼れるけどちょっとズレたところもある彼女に、甘えたり頼ったり強がったり逆にいいとこ見せたり励ましたりする、心地よいけどやや閉鎖的な心象世界を作っていたのだと思います。
 それが強制的に壊されてしまって、中二病な言動で殻を作って耐えてきたズルコバズルコが、お姉ちゃんとの間に、愛情はそのままに、そこに罪悪感や依存心などが絡むことない、新しい関係を作ることができた(あるいは作る心の準備が整った)ということの象徴として、エリラズアタイアの製作があったのかなと。

 とはいえ、「エピファニー〈真意〉」はズルコバズルコの話というよりは、やはりミコルルやオクタヴェルノのお話です。
 ズルコバズルコ視点では、「おっちょこちょいだけど賢くて優しいお姉さん」という、ある意味では平板な存在だったミコルルが、悩んだり自分の能力を疑ったり、仲間の助けによってもっと大きなことを成し遂げられると気付いたりするストーリー。
 エピファニーはキリストの顕現を表す言葉で、それまで本質を見せていなかった平凡なものがその本質や霊性をあらわにしたり、神聖な何かがひらめいたりした表現として使われますけれど、この物語で顕現したものは、冴えない毎日のタスクと一生懸命果たしながら仲間と協力していたら、ある日思いもかけない成果が出ていたというお仕事の「やりがい」みたいなものなのかも知れないですね。
タグ:魔導剣士
posted by さとみん at 10:43| Comment(0) | TrackBack(0) | クエスト
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